1999年に京都で開催されたG20では、先進国では温室効果ガスを2020年までに約60%に削減することを盛り込んだ京都議定書が提示されました。
これにより日本では火力発電所の運転を70%までに抑えると同時に、約1、200平方m以上の敷地面積を有する工場や商業施設に太陽光パネルを設置することを義務付けています。この動きは一般家庭にも普及しており、太陽光パネルの設置費用を各自治体の補助金でまかなえるようになりました。太陽光パネルを設置するということは、各施設に発電装置も備えることが必須です。パネルと発電機はケーブルでつなぐ必要がありますが、このケーブルは約1万ボルトもの高圧ケーブルとなるので、一般的な塩化ビニール製の結束バンドでは対応できません。
太陽パネルのケーブルを固定するのに良い部材とは、ステンレス製の「インシュロックバンド」です。「インシュロックバンド」とは結束バンドの別名でもありますが、太陽光パネル専用のものとして2006年にドイツの企業が開発・製造しています。「インシュロックバンド」のバンド幅は約10cm~15cmまでと太く、高圧電線に対応したステンレス製です。全天候型であり、沿岸地域などでも劣化することなく使用できるようになっています。このバンドの場合、ナットとボルトを用いてケーブルを束ねるので、長期間緩むことがなくしっかりと固定できるのが長所といえます。結束バンドの派生製品として、太陽光パネル工事には欠かせないアイテムです。