結束バンドで広く使用されているナイロン素材は、塩の成分に弱いという性質があります。
そのため特に海辺の近くなどの屋外での使用には気を付けなければなりません。短期間であればある程度の耐久力は保持できるかもしれませんが、特に何の対策もされていない一般的な使用を想定された製品では、すぐに劣化してしまいます。さらに海から吹く潮風よりも大きな影響を与えるものには、塩化カルシウムという成分があります。これは結束バンドに対して、海水の数倍の影響を与えます。
そんな塩化カルシウムが結束バンドに触れる機会は、自然の状態だとあまり多くありません。しかし寒冷地で使用する融雪剤や除雪剤に多く含まれているため、地域によっては非常に身近な存在です。それを直接結束バンドにかけてしまったり、舞い上がった拍子で付着してしまうと、本来持っている高い保持力は期待できなくなります。
なので海の近くや塩化カルシウムなど、ナイロン素材が劣化してしまう恐れがある場所では、対策が施された塩化カルシウムの結束バンドを使用しなければなりません。思わぬ破断をしてしまうと大きなトラブルに発展するようなところでは、特に注意が必要です。使用される定番のナイロンは66というものですが、それとは別に塩に強いいくつかの種類があります。そして対塩化カルシウム以外にも、それぞれ特殊な性質が付随してきます。その特徴も踏まえた上で、使用する環境に最も合ったものを選びましょう。